会場内のZone4「頭骨と歯」にはアフリカゾウ、アジアゾウ、マルミミゾウの頭骨が展示されており、比較してみることができる

僕が愛用するギターは3本。そのうち一本はZo3という愛称で呼ばれる、アンプ内蔵型のミニギターである。建前上は「仕事用ギター」として使用しており、研究室に置かれている。

上野で行われる学習支援活動の際には時としてこれを運び、その名の通り「ぞーさん ぞーさん おーはながながいのね そうよ 母さんも なーがいのよ」と歌ったり、その二番として「キリンさん キリンさん おーくびがながいのね でーも けいついは ななつなの」などといった替え歌を披露したりして、聴衆を盛り上げる。これが僕のスタイル。

会場入口で来場者を迎えるアフリカゾウの全身骨格

展示の話であった。ネタはゾウの頭骨。ゾウの歯は水平交換というかなり特殊な生え替わり方をするが、それは置いておいて、今回は3種のゾウの歯の違いを見てみようというもの。

今回展示に出したのは福岡市動物園の「はな子」というアジアゾウと、多摩動物公園の「マコ」というアフリカゾウ、そして秋吉台自然動物公園サファリランドの「ミミ」というマルミミゾウの頭骨3点である。

アフリカゾウとマルミミゾウは少し前まで同種にされていたこともあり、似通った臼歯の形をしている。アジアゾウはこれらとは大きく異なる。そんな点を見ていただければよかろうと思うが、マルミミゾウの若い頭骨をよく観察して、ちょうど臼歯が交換中である点に気づいた人はなかなかのもの。

「哺乳類の大行進」で展示されているアジアゾウの剝製標本

展示ではこれらの頭骨に加えて、全身骨格と剝製(はくせい)のゾウが展示されていて、これまた3拍子そろい組。全身骨格は日本最大といわれた多摩動物公園の「タマオ」。

僕が科博に来て3年目にして対峙(たいじ)した最大の担当動物である。剝製は古いもので、かつて夕張市にあった剥製(はくせい)館に保管されていたものだ。老朽化が進んだうえに、冬季の積雪でいつ建物がつぶれるかわからないという状況で、夕張市から寄贈の申し出があった。

展示のために大修復を行い、立派になられて何より。その折には寄贈者の夕張市長に歓迎されたが、先日テレビで久しぶりにお顔を拝見した。なんでも北海道知事になられたとのことで、こちらも立派になられて何より。